御田植祭直前!中世の景観が残る「田染荘」をもっと楽しむ方法まとめ
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谷川から水路へと流れる清き水は、美しい曲線を描く「神の田」へ――。日本の原風景ともいわれる田染荘(たしぶのしょう)には、今もなお中世の風が吹いています。
今回は、6月9日(日)に開催される御田植祭直前コラムとして、田染荘をもっと楽しむために見どころをいくつか紹介します。
田染荘 見学ポイント
まずは絶景スポット「夕日岩屋」へ
「田染荘と言えばココ!」という絶景は、岩山の上に見える【夕日岩屋】から写真を撮ったものです。
夕日岩屋は、元々は六郷満山の修行場で、真木大堂(喜久山)の末寺であったと南北朝時代の寺院リストに見えます。修行場とはいっても、現在ではしっかりと遊歩道が整備されており、安全に見学をすることができます。
夕日岩屋から見下ろすと、自然の地形に合わせてつくられた大小様々な水田を一望することができます。この風景は中世からほとんど変化していないとされ、土地利用の継承が国の重要文化的景観に選定、伝統的農法と景観が世界農業遺産に認定されています。
【 「夕日岩屋」のページ(内部リンク) 】
※路面が岩場の場所があるため、スニーカーなどの動きやすい服装で見学ください。
※蛇、蜂、マダニ等に注意し、虫除けスプレーを使用し、長袖・長ズボンで見学ください。
※夜間の登山は危険ですので、ご遠慮ください。
延寿寺周辺を散策して荘園を感じよう!
荘園というと、少し難しく感じると思いますが、簡単に言えば【貴族や大寺社の私有農場】みたいなものです。田染荘の場合は、すぐ近くにある宇佐神宮の荘園として平安時代に立荘されました。
荘園には、農地を管理する役人「荘官」がいます。田染荘の場合は、現在の延寿寺境内に、田染氏という荘官が屋敷を構えていました。周囲に残る石垣や空堀は、中世の頃に武士の攻撃を避けるために築かれたものです。また、周辺には荘官の親類らが住んでいた屋敷跡が多数特定されています。目印に石柱を立てていますので、周辺を歩いてみると、中世の荘園の様子がよみがえってきます。
また、かつては天水(雨水や湧き水など)で水田を潤していたエリアには、水の神様をまつる雨引神社があります。少ない水資源を確保する人々の文化が息づいています。御田植祭の頃には、周辺にアジサイも咲いているかもしれません。
【 「延寿寺」のページ(内部リンク) 】
【 「雨引神社」のページ(内部リンク) 】
田染荘のお米・料理を食べてみよう!
田染(たしぶ)という地名には、一帯の水や土壌に鉄分などが多く含まれ、おいしいお米がとれることから名付けられたという説があります。現在も昔ながらの農法を守り、減農薬で栽培された「荘園米」は、香りが豊かで、冷めても美味しいと評判です。
6月9日(日)に開催の御田植祭では、地元女性部の自慢の料理として、荘園米のおにぎり・荘園カレー・マコモのキンピラなどを販売しています。
田染荘に来られた際には、ぜひ地元食材の料理を食べてみてください。
旅の思い出を共有してみよう!
サイトでは、皆さんのアップした写真でトップページをつくる「田染荘で撮りましょう」という企画をしています。皆さんのアップした写真は、位置情報で整理され、口コミや旅の思い出を共有できます。
緑がまぶしい初夏の田染荘の写真をドシドシ投稿してみてください!